東海自然歩道の踏破データと計画のポイント【ロングトレイル】
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私は、東京の高尾から大阪の箕面までをつなぐロングトレイル「東海自然歩道」の主線を踏破しました。
2025年3月から2026年2月にかけて、7回のセクションハイク(区間ごとに分けて歩くスタイル)で歩いてます。
この記事では、東海自然歩道の踏破データと、計画に役立つ情報をまとめています。
この記事を読むことで、東海自然歩道をどのように歩くかイメージができ、実際に計画を立てられるようになります。
なお、私は1〜2週間程度のまとまった休みでセクションハイクをしましたが、週末や短期間でも区切って歩くことは可能です。
これから歩こうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
東海自然歩道の踏破データ

私が東海自然歩道をセクションハイクで踏破したデータを紹介します。
このデータを見ることで、全体の規模感や歩き方のイメージをつかむことができます。
概要は以下の通りです。
- 総移動距離:1,142km
- 合計日数:64日(58日+ゼロデイ6日)
- 期間:2025/03/17 〜 2026/02/01
- セクション数:7
- 宿の利用日数:11泊
- 食料補給日数:36日
東海自然歩道はルートが分岐している箇所がありますが、今回は主線に沿って歩きました。
細かな内容については、以下の画像を拡大してご確認ください。
私は1セクションを約1〜2週間で区切って歩きました。
長めの期間を確保することで、公共交通機関からアクセスしやすい場所を区切りに設定しています。
公共交通機関でのアクセスが難しいエリアもありますが、日帰りや週末だけでも工夫すれば歩けると感じました。
べんぞー
踏破した感想について、こちらの記事で紹介しているので合わせて参考にしてみてください。
東海自然歩道について

東海自然歩道は、東京の高尾から大阪の箕面までをつなぐ、総延長距離約1,700kmの長距離自然歩道です。
日本各地の里山や山岳地帯を通り、地域ごとに異なる風景や文化を楽しめるのが特徴です。
1974年に整備された、日本で最初の長距離自然歩道として知られています。
| 開通 | 1974年 |
|---|---|
| 総延長距離 | 約1,700km |
| 最高標高地点 | 1,433m(神奈川県 姫次) |
| 起終点(東側) | 東京都 高尾「明治の森高尾国定公園」 |
| 起終点(西側) | 大阪府 箕面「明治の森箕面国定公園」 |
東海自然歩道は一本のルートではなく、主線と副線、各地域の派生ルートで構成されています。
そのため、選ぶルートによって距離や難易度が変わります。
東海自然歩道をもっと詳しく知りたい方は以下が役立ちます。
環境省HP「東海自然歩道」
東海自然歩道の概要や各地のコースが紹介されています。
レイルブレイズ ハイキング研究所「東海自然歩道 情報発信」
最近の調査報告書やGPXデータ、各自治体の最新情報がまとまっており、計画にも役立ちます。
書籍「TRAILHEAD 軽量登山最前線 ロングトレイル Vol.4」
全線の各エリアが対談形式で紹介されており、写真も多く掲載されているため、トレイルの雰囲気を掴むのに役立ちます。
歩行スケジュールの決め方

東海自然歩道を歩くスケジュールを決める際に知っておきたいことは以下になります。
- 1日の歩行距離と日数について
- 1年中歩くことができるが、春・秋が最も歩きやすい
- セクションハイクで日帰り、連休に歩く
- スルーハイクで一気に歩く
1日の歩行距離と日数の目安

東海自然歩道は距離が長く、歩くペースやスタイルによって必要な日数は大きく変わります。
ひとつの目安として、主線の約1,142kmを歩く場合、1日の歩行距離ごとの日数は以下の通りです。
- 1日20kmの場合:約57日
- 1日25kmの場合:約45日
実際の歩行日数は、40日〜60日程度がひとつの目安になります。
ただし、寄り道や観光をしながら歩く場合や、ゼロデイを取ったり余裕を持ったペースで進む場合は、さらに日数が増えることもあります。
どこまで歩くことに集中するかによって、スケジュールは大きく変わる点に注意してください。
1年中歩くことができるが、春・秋が最も歩きやすい

東海自然歩道は1年を通して歩くことができます。
ですが、ベストシーズンは春、秋です。
低山を歩くので、平地との気温差があまりなく、春と秋は歩くのにちょうどよい気温になります。
気温が低いとヤマビルやマダニの活動が鈍くなるので、そういった意味でも春と秋がオススメです。
夏と冬に歩く場合は注意が必要
夏も歩くことができますが、全体的に標高が低いので思っているより気温が下がらないです。
特に舗装路は太陽の熱が蓄熱し、非常に熱くなるので、夏に舗装路歩きが多い区間を歩くのは避けたほうが良いです。
冬も関ヶ原などの一部の豪雪地帯を除けば、歩くことができます。
また、日照時間が短く、行動できる時間も少ない点には注意が必要です。
ただし、寒さ対策をすればあまり雪が積もらない地域を歩くにも適している季節だと思います。
べんぞー
歩くには少し厳しい環境ですが、夏は川で水浴びが気持ちよかったりと、冬は雪景色を楽しめたりと、その時期にしか楽しめないこともあります。
セクションハイクで日帰りや連休に歩く

東海自然歩道は山里を歩くルートが多く、町との距離が近いのが特徴です。
ルート上や徒歩圏内にバス停や駅があることも多く、アクセスしやすいトレイルです。
このため、途中で終了したり、別の日に再開しやすいと感じました。
まとまった休みが取りにくい方には、セクションハイクがおすすめです。
セクションハイクでの注意点
個人的に日帰りや週末で歩く場合に難所となりそうな区間をまとめました。
いずれも自然が豊かで歩いていて気持ちの良い区間ですが、短期間で区切るのが難しいため、余裕を持った計画を立てることが大切です。
- 神奈川県丹沢エリア:標高差が大きい縦走登山になるので、体調や天候には気をつけたい
- 静岡西部〜愛知県足助:山間部を歩くので市街地からのアクセスが大変
- 三重県いなべ市〜奈良県宇陀市:鈴鹿山脈の山際や渓谷などを山深いエリアが長く続く
また、田舎の駅やバス停は本数が少なかったり、オンデマンドバスで事前予約が必要な場合もあります。
事前に運行状況を確認しておきましょう。
セクションハイクの歩行日数の目安
参考までに、セクションハイクで踏破した方々の歩行日数は以下の通りです。
- べんぞー:58日(合計日数64日 − ゼロデイ6日)
- info-2022氏:37日
- iketani hirouyki氏:53日
- 松澤進氏:65日
スルーハイクで一気に歩く

まとまった休みが取れるのであれば、一気に歩き通すスルーハイクもおすすめです。
1つの道を歩き続けることで、トレイルに没入する感覚をより強く味わえます。
また、セクションハイクのように「どこで区切るか」を考える必要がなく、計画がシンプルになるのも特徴です。
スルーハイクの歩行日数の目安
スルーハイクをされた方々の歩行日数の例は以下の通りです。
- 鈴木一路氏:53日
- 山中二郎氏:56日
- 具志堅ゆきの氏:69日
- 田安あゆみ氏:73日
(※ゼロデイや寄り道の日数を含む)
なおこちらの情報は以下のトークセッション動画をもとにまとめています。
スルーハイクをした方のリアルな声を知りたい方はこちらも参考にしてください。
地図の準備

地図は行動中だけでなく、計画時にも重要なツールです。
ここでは、計画から実際の行動まで使える地図や資料を紹介します。
地図や資料は、それぞれ役割が異なります。
私は以下のように使い分けていました。
- 計画:グーグルマップのマイマップでルートの全体像を確認
- 計画詳細:データブックで水場・食料をチェック
- 行動中:GPXデータを読み込んだ地図アプリで現在地とルート確認
残念なことに、東海自然歩道には実際に歩く際に使いやすい縮尺の統一された紙は販売されていません。(2026年3月時点)
もし、紙の地図を使いたい場合は、各自治体が公開しているPDFファイルや国土地理院の地形図などを印刷する必要があります。
計画:グーグルマップのマイマップでルートの全体像を確認
グーグルマップのマイマップで東海自然歩道の全線を確認することができます。
PCやスマホで手軽に確認できるので、計画段階でルートの全体像を把握するのにおすすめです。
電波が入らない環境だと使いにくく、必要なことや標高が分かりにくい点から、山の中での使用にはあまり向いていません。
べんぞー
実際に歩いているときも、グーグルマップで周辺のお店情報を調べることはありましたが、ルート確認であまり使いませんでした。
グーグルマップのマイマップは、計画時に全体像を把握するためのツールとして活用するのが適しています。
計画詳細:データブックで食料補給・水場をチェック

計画時に水場や食料の補給ポイントを確認するのは、データブックが便利です。
データブックとは、トレイルブレイズ ハイキング研究所が実踏調査をもとにまとめた資料で、ハイカーにとって必要な情報が整理されています。
私が実際に行っていた、データブックを使った食料補給の計画の流れは以下の通りです。
- 自分の1日の歩行距離を把握・設定する
- 買い物や水場など、補給箇所の間隔を確認する
- 補給間隔が1日の歩行距離より長い区間を見つけたら、その手前で食料を調達できる地点を押さえる
このように、あらかじめ補給ポイントを決めておくことで、安心して歩くことができます。
行動中:GPXデータを読み込んだ地図アプリで現在地とルート確認

実際にトレイルを歩くときは、GPXデータを読み込んだオフライン対応の地図アプリを使うのがおすすめです。
オフライン機能があると、電波の有無に関わらず、現在地とルートを確認できるため、安定してナビゲーションができます。
私は「スーパー地形」というアプリを使用していました。
地図をダウンロードして使うには課金が必要ですが、快適に使えるのでおすすめです。
(iOS版:年間960円、Android版:年間750円、2026年3月時点)
べんぞー
他にもさまざまな地図アプリがあります。普段から使い慣れているアプリなど、自分が使いやすいものを選んでください。
地図アプリにGPXデータを読み込むことで、ルートや標高情報を確認しながら歩くことができます。
GPXデータは以下のサイトから入手できます。
ルートについて

東海自然歩道は、東京から大阪まで一本の道として続いているわけではなく、主線といくつかの副線で構成されています。
そのため、どのルートを歩くか、どの方向で進むかによって、旅の内容は大きく変わります。
ここでは、ルートを決める際に考えておきたいポイントを紹介します。
- 主線か副線か決める
- 進む方向(東か西)を決める
- 通行止め区間を踏まえてルートを調整する
主線か副線か決める

東海自然歩道の総延長距離は約1,700kmですが、これは主線と副線の合計の距離です。
- 主線:東京と大阪を一筆書きでつなぐ縦断のメインルート
- 副線:本線から外れた見どころや、歩きやすさ、交通アクセスの良さなどを補うルート
主な副線は以下になります。
- 恵那ルート(豊田市寧比曽岳〜恵那市~犬山市石捨峠)
- 滋賀ルート(伊賀市奥余野森林公園〜甲賀市~大津市石山寺周辺)
- 静岡県バイパスコース(富士宮市猪之頭〜駿河湾海岸線〜藤枝市蔵田)
副線は主線とは異なる魅力を持つ区間も多く、ルート選択の幅を広げてくれます。
基本は主線を軸にしつつ、歩きやすさや興味のあるポイントに応じて副線を取り入れるのがおすすめです。
進む方向(東か西)を決める

東海自然歩道は東京の高尾から大阪の箕面まで続いており、通して歩く場合は東から西に進むか、西から東に進むかを決める必要があります。
そして、進む方向によって、旅の雰囲気も変わります。
実際に東海自然歩道を歩いて、東側と西側では次のような印象を受けました。
- 東側エリア:落ち着いた里山を歩く、自然中心の区間が多い印象
- 西側エリア:神社仏閣など、文化的な見どころが増えていく印象
どちらを先に楽しみたいかによって、進む方向を決めるのがおすすめです。
ただし、必ずしも一方向にこだわる必要はありません。
興味のある地域から歩いたり、区間ごとに方向を変えたりと、自分に合ったスタイルで計画をしてください。
通行止め区間を踏まえてルートを調整する

東海自然歩道は区間によって整備状況が異なり、通行止めとなっている箇所もあります。
各自治体の公式サイトなどで最新の整備状況が公開されているため、事前に確認しておくのがおすすめです。
最新情報はレイルブレイズ ハイキング研究所「東海自然歩道 情報入手先まとめシート」にまとめられているので、そちらを参考にしてください。
通行止め区間がある場合は、主に以下のような対応になります。
- 迂回路が設けられているか確認する
- 近くの道路や登山道を組み合わせて、自分で迂回ルートを設定する
- 通行止区間を飛ばして別日に歩く
通行止め区間を歩いて感じたこと
私は実際に通行止め区間をいくつか歩いてみましたが、注意すれば通れる場所もあれば、迂回路を使った方が良かったと感じる場所もありました。
通行止め区間の通行を推奨するわけではありませんが、安全を最優先に、無理のないルート選択を心がけてください。
⾷料補給について

東海自然歩道の食料補給について解説します。
日帰りであれば、その日の食料を持って歩けばよいため、補給について深く考えなくても特に問題ありません。
一方で、連泊や長期間歩く場合は、すべての食料を持ち歩くのは現実的ではないため、どこで補給するかを事前に計画しておく必要があります。
ここでは、私が1〜2週間のセクションハイクで歩いた経験をもとに、食料補給の考え方を紹介します。
食料補給はしやすく、軽装で歩きやすい

東海自然歩道は、里山や集落を通る区間が多く、コンビニや商店、自販機、飲食店などで食料補給がしやすいトレイルです。
そのため、多くの食料を持ち歩く必要はなく、補給のタイミングごとに必要な分だけ持つように、荷物を軽くするように意識していました。
私は基本的に、補給のタイミングで以下の食料を持つようにしていました。
- 1〜3食分の食事(予備として1食分を含む)
- プロテインバーやナッツなどの行動食
また、飲食店を利用すれば、持ち歩く食料を減らせます。
地域ごとの食べ物を楽しめるのも、東海自然歩道の魅力のひとつです。
べんぞー
その土地の美味しい食べ物も楽しめるし、荷物の軽くなるので、外食を積極的にしてました。
一部の区間では補給ポイントが少ない場所もあります。
そのような区間では、事前に補給間隔を確認し、多めに食料を持つようにしていました。
以下の区間は補給できる場所が少なかったため、事前に計画しておくのがおすすめです。
- 丹沢エリア
- 静岡県 家山駅〜愛知県 足助
- 岐阜県 関ヶ原駅〜三重県 柘植駅
宿泊⽅法について

連続して歩く場合は、宿泊方法を事前に考えておく必要があります。
東海自然歩道では、主に以下のような方法で宿泊することになります。
- ルート近くの宿泊施設(旅館・ホテル・民宿)を利用する
- キャンプ場を利用する
- 公共交通機関で市街地に移動して宿泊する
- (必要に応じて)野宿する
ルート上に宿泊施設があまりない区間は、バスや電車で市街地に移動して宿泊するケースが多くなります。
それでも宿の確保が難しい場合は、野宿という選択肢も出てきます。
これらを組み合わせて、自分の歩行ペースや行程に合わせて宿泊計画を立てることが重要です。
野営をする場合の注意点

日本では、キャンプ場などの指定された場所以外での野宿は、原則として認められていません。
東海自然歩道は山の中だけでなく、里や集落の近くを通る区間も多くあります。
そのため、ハイカーはその土地で生活している方々の近くを歩かせてもらっている、という意識を持つことが大切だと思います。
べんぞー
野宿をして何も言われなかったとしても、気づかれていない、または黙認されているだけという可能性もあります。
やむを得ず野宿をする場合は、周囲や環境に配慮した行動を心がける必要があります。
人目につきにくい場所を選ぶことに加えて、自然への影響を最小限に抑えるリーブノートレースの考え方を意識することも重要です。
自分たちが歩くフィールドを守り、これからも歩き続けられる環境を保つためにも、マナーを意識した行動が大切です。
装備の用意

東海自然歩道は低山歩きが多いため、低山の日帰り登山の装備をベースに考えるのが良いです。
そのうえで、歩き方に応じて必要な装備を調整していきます。
具体的には、以下のような観点で考えると整理しやすいです。
- 日帰りか、泊まりか
- 宿に泊まるか、キャンプや野宿をするか
- 自炊をするか
それぞれの目的やスタイルに合った装備を選び、無理のない形でハイキングを楽しんでください。
私が東海自然歩道を歩いたときの装備一覧や、実際に持っていって良かった装備については、別の記事で紹介予定です。
その他のお役立ち情報

東海自然歩道の計画や実際に歩く際に役立つ情報を紹介します。
箕面のビジターセンターの完歩証明書
西の起点のすぐ近くにある箕面ビジターセンターで完歩証明書を受け取れます。
東から西に歩いた際はついでに発行してもらうと良い思い出になります。
現金は少し多めに持っておく
東海自然歩道に限った話ではありませんが、低山歩きでは小銭を持っておくと助かる場面があります。
田舎の自販機は現金のみでしか買えないことが多いです。
また、多くはないですがルート上にお寺の敷地内を歩く必要がある場所があり、そこでは入山料が必要な場所もあります。
私が歩いたとき(2025年時点)で入山料が必要だったのは以下になります。
- 虚空蔵山 弘仁寺
- 岩間寺
まとめ:自分だけの東海自然歩道の旅をしよう

私が東海自然歩道を踏破した行程は以下のとおりです。
- 総移動距離:1,142km
- 合計日数:64日(58日+ゼロデイ6日)
- 期間:2025/03/17 〜 2026/02/01
- セクション数:7
- 宿の利用日数:11泊
- 食料補給日数:36日
東海自然歩道は距離が長く、全線を歩くのは大きな挑戦です。
ですが、しっかりと準備をして計画を立てれば、誰でも少しずつ歩き進めることができます。
まずは日帰りで、自分の歩ける範囲から始めてみるのがおすすめです。
日帰りで歩くのか、連休でまとまった区間を歩くのか、あるいはスルーハイクを目指すのか。
歩き方は人それぞれです。
ぜひ、自分に合ったスタイルで計画を立て、東海自然歩道の歩き旅を楽しんでください。



