Pacific Crast Trail(以下略、PCT)は4000km以上あるメキシコ国境からカナダ国境まで続くトレイルです。
PCTを半年で歩き通すには、1日30km以上を歩きます。
毎日、長時間・長距離を歩くので、消費するエネルギーは膨大です。
ロングトレイルを歩くには、しっかりと食事を取ってエネルギー補給することが大切になります。
しかし、ロングトレイルで何を食べれば良いのか、イメージできないですよね。
特に、海外を歩く場合はどんな食べ物があるか、不安になると思います。
そこで、ロングトレイルを歩く上での食料選びのポイントと、PCTで私が実際に食べていた食材を紹介します。
この記事で紹介することは以下です。
- ロングトレイルでの食料選びのポイント
- PCTでよく食べた食材
- 山ごはん「ラーメンボム」
- ハイキング中の食事のとり方
食生活を気をつけることで、体調を崩すリスクが減り、ロングトレイルを歩き続ける事ができます。
食料調達で苦労したり、エネルギーが足りなくてヘロヘロになることも多いですが、自分で工夫して乗り超えるしかありません。
- 食材選びは、高カロリー・高タンパクでなるべく軽いものを選ぶ
- 不足した栄養素、エネルギーを補うために、町では栄養のある食事を食べる
- 持っていく食材だけではエネルギー不足になるので、食料の選び方や食事のとり方を工夫する必要がある
この記事が、これからロングトレイルを歩こうとしている人の参考になったら嬉しいです。
目次
1日の消費カロリーについて
まずは、ハイキングを1日すると、どれくらいのカロリーを消費するのか計算してみます。
ここでは、メッツの計算式を用いました。
今回は、私がPCTを歩いたときの距離と日数を使います。
約4177.7km(2595.9マイル)を137日(全く歩かなかった日を除いた日数)で歩いたので、1日あたり約30km以上歩いています。
私は1時間で大体4km(2〜3マイル)の速さで歩いていたので、1日の行動時間は約7.5時間です。
トレイルは、区間によって勾配がキツかったり、ほとんど平坦な時がありますが、ここでは必要最低限のカロリーを求めるために、平坦なトレイルを歩いている前提で計算します。
私の荷物のベースウェイト(消費品を除く装備の重さ)が約7.4kgで、そこに食料や水を加えて約10kgの荷物を背負っているとします。
このときの運動強度は6メッツです。
私が体重60kgとした場合、ハイキングで消費するカロリーは約2.700kcal(6メッツ×60kg×7.5時間)です。
さらに、上記の消費カロリーに歩いていない時の、基礎代謝の消費カロリーを加えます。
こちらはハリス・ベネディクト方程式で計算します。
30歳男性、体重60kg、身長170cmとしたとき、1日の基礎代謝は1,537kcalになります。
そこから行動時間7.5時間分の基礎代謝を除くと、16.5時間分の基礎代謝は約1,057kcalです。
これらの計算より、平坦なトレイルを1日(7.5時間)歩いた時の消費カロリーは、最低でも3,700kcalです。
当然ですが、運動強度が大きくなるアップダウンが多い山岳エリアでは、さらに多くのカロリーを消費します。
食料選びのポイント
食料を選ぶときのポイントはいくつかあります。
- 値段
- 重さ
- 栄養価
- 携帯性
- 味
- 調理のしやすさ
- ゴミの量
その中でも私は、栄養価>携帯性>重さ>値段>調理のしやすさ、の優先度で食材を選んでいました。
もちろん、状況によって前後することはあります。
味に関しては、強い拘りがなかったので、食べ続けても苦にならない食料を選んでました。
また、ゴミは食料を調達した際、ジップロックなどに詰め替えれば、ある程度減らす事ができるので、そこまで気にしませんでした。
バランスの良い食事を取ることは大切ですが、常にトレイルで実践するのは難しいです。
なので、私は数日〜1週間の間隔で食事のバランスを取るように意識していました。
トレイルでは、カロリーとタンパク質が多く含まれている食料を中心に選んでます。
不足する栄養素はサプリメントで補うことができます。
私は、1パックの分量が多く、値段も高いと感じたので、サプリメントはあまり使いませんでした。
他のハイカーとシェアしたり、余った分はハイカーボックスに入れておけば、持ち歩く量を少なくできます。
町の食事もトレイルを歩くのに非常に大切です。
トレイルでの食生活は偏るので、町では生野菜やフルーツなど、トレイルで食べれない食材を食べていました。
また、トレイルでの生活でカロリーを大量に消費しているので、ハンバーガーなどカロリーをガッツリと取ります。
PCTでよく食べた食材
PCTでよく食べた食材を紹介します。
私は、日本から食料を送らなかったので、ほぼ全ての食材をアメリカで調達しました。
食材を選ぶときの優先順は、栄養価>携帯性>重さ>値段>調理のしやすさ、です。
実際によく食べた食材は以下になります。
- インスタント麺
- マッシュポテト
- ツナ
- スナック菓子
- エナジーバー
- ピーナッツバター
- トルティーヤ
- プロテイン
- クスクス
- トレイルミックス
- M&M’Sチョコ
- 粉末ドリンク
- ブルーベリー
これら以外にも、オートミール、ベーグル、チーズ、ドライソーセージやビーフジャーキーなども食べました。
食料調達で、食べ慣れている食材が手に入るとは限りません。
お店に置いてある食材の中から、柔軟に食材を選ぶ必要があります。
インスタント麺
エネルギー源その1、インスタント麺です。
安価、軽量、麺を砕けばパッキングがしやすく持ち運びやすい。
そして、ほとんどのお店に置いてるので、ハイカーのメインの食材です。
日本では見ることのできない、珍しいフレーバーもあります。
作り方は日本のインスタント麺と同じなので、調理が簡単です。
具材がなく、1食約500kclしないので、1パックだけだと物足りません。
量が少ないので、一度に2パック食べるハイカーは多いです。
また、あまりおすすめしないですが、そのまま食べることでスナック菓子にもなります。
スナック菓子を手に入れられなかった時、インスタント麺をベビースターラーメンのようにして食べたこともあります。
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マッシュポテト
エネルギー源その2、マッシュポテトです。
こちらも、インスタント麺と同様に、安価、軽量でどこでも手に入れる事ができる食材です。
粉末状のためジップロックに入れ替えるとパッキングがしやすいです。
マッシュポテトも調理が非常に簡単で、お湯や水でかき混ぜるだけですぐに食べることができます。
1パックのボリュームはありますが、素のマッシュポテトだと味が単調で途中で食べ飽きます。
マヨネーズやオリーブオイルなどの調味料を使って味の調整をしたり、ビーフジャーキやオニオンフライなどのトッピングを加えると美味しくなります。
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トルティーヤ
エネルギー源その3、トルティーヤです。
トルティーヤに具材を乗せ、具材を巻いて食べます。
火を使わないので、すぐに食べることができ、準備や後片付けがなくて楽です。
トルティーヤも種類が豊富で、30cmくらいのもや手のひらサイズのも、とうもろこし粉や小麦粉で作られたものなどがあります。
私は以下のレシピで食べることが多かったです。
- ツナ+砕いたスナック菓子
- サラミやペパロニなどの加工肉+チーズ+マヨネーズ
- ピーナッツバター+トレイルミックス+M&M’S
- ピーナッツバター+スニッカーズ
- ピーナッツバター+ヌテラ+いちごジャム
スナック菓子やナッツなどで食感にアクセントを加えると、飽きずに食べられます。
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クスクス
エネルギー源その4、クスクスです。
米粒よりも小さいパスタで、ジップロックに入れてると持ち運びしやすいです。
調理前は水分を含んでいないので、軽量化にも貢献できます。
お湯を使わなくても、1時間以上水に浸すと食べられるので、調理の楽さも魅力です。
特別、安くも高くもないですが、調理が簡単さに惹かれて良く買っていました。
具が何も入っていないので、ベーコンチップ、オニオンフライをトッピングに加えました。
他の主食と同様に、マヨネーズ、オリーブオイルなどの調味料を使って味を調整すると美味しくなります。
ピーナッツバターやアイスなどの容器で調理はできますが、歩いているうちに水漏れをすることがあります。
パッキンがついているフードコンテナを使っていたので、水漏れしないので便利です。
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スナック菓子
ポテトチップスなどのスナック菓子は、軽量で非常に高カロリーです。
行動食としてだけでなく、食事のトッピングにも使えるので、味とカロリーを少し足したいときに便利です。
アメリカでは大容量のパーティサイズのものがたくさんあるので、トレイルでもたくさん食べることができます。
大きくても砕けばある程度コンパクトになります。
ただ、スナック菓子はあまり安くなかったです。
1パック5$以上する時もあったので、食べ慣れているものより安いものを選ぶときもありました。
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エナジーバー
エナジーバーは朝食や行動食として食べていました。
歩きながら食べれる手軽さが魅力です。
アメリカには、朝食用や健康食などのバータイプ食品があり、種類が豊富です。
値段の幅も広いので、値段と栄養価をよく見比べていました。
その中でもおすすめは、クリフバーです。
クリフバーはカロリーと重さのバランスが良いです。
どのフレバーも美味しいですが、お気に入りはピーナッツバター・バナナです。
「日本でも食べられたらいいのに」とたまに思います。
バータイプの食料は種類が多いので、お気に入りを見つけるのも楽しいです。
ちなみに日本では一本満足バーばかり食べています。
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ツナ
ツナは重要なタンパク源として選んでいました。
ラーメンやマッシュポテト、トルティーヤなどの具材として使います。
ツナと同じような食材で、サラダチキンやサーモンも良く買いました。
フレーバーが非常に多く、大きなお店では10種類以上は置いてあります。
アメリカのツナは缶でなく、パックになっているものが多いです。
食べ終わった跡のゴミが嵩張らないので、重くなりません。
ただし、ツナそのものに水分を含んでいるので、あまり軽量化には向きません。
あまりたくさん持ち運べないので、1日1つの計算で購入してました。
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ピーナッツバター
ピーナッツバターはずっしりと重いですが、カロリーが非常に高いので重宝します。
プロテイン配合の商品が多いので、栄養面でもポイントが高いです。
トルティーヤに塗ったり、隠し味の調味料として加えたり、デザートに舐めたりと活躍の幅が豊富。
容器がプラスチック製なので、パッキングしにくいのが少し難点です。
補給のタイミングで、ピーナッツバターが半分しか残っていない時は、新しく買うか悩んでしまいます。
ピーナッツバターの代わりにヌテラを選ぶハイカーも多いです。
ヌテラにはあまりプロテインが入っていないので、いつもピーナッツバターを選んでましたが、味はヌテラのほうが好みでした。
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プロテイン
効率良くタンパク質を取るため、プロテインを飲んでました。
毎日、30km以上歩き続けるとは、足に大きな負担がかかります。
損傷した足の筋繊維を回復させるために、タンパク質の摂取は非常に重要です。
分量が多いので、他のハイカーとシェアするのをおすすめします。
旅の終盤のワシントンはアップダウンが多く、長旅の疲労が溜まっているので、かなり足が疲れます。
私はプロテインがあったからこそ、歩き切ることができたと思っています。
プロテインをお湯で溶かして、ホットドリンクして飲むことで、気分を和ませることもできました。
プロテインは運動直後に飲む方が、効率よく吸収できるのですが、嗜好品としても活用できます。
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トレイルミックス
ナッツやドライフルーツを行動食として好んで食べていました。
高カロリーですが食物繊維やビタミン、ミネラルなども多く含まれているので、貴重な栄養源です。
小分けがしやすく、ジップロックに入れ替えると、1日分の量を調整しやすいです。
重いのが難点でした。
トレイルミックスに含まれているナッツやドライフルーツの種類は、商品によって異なりますが、以下のものが良く含まれています。
- アーモンド
- カシューナッツ
- かぼちゃの種
- くるみ
- マカデミアナッツ
- ピーナッツ
- ココナッツチップ
- レーズン
- ドライクランベリー
- ドライマンゴー
- ドライアップル
お菓子やおつまみ、オーガニック健康食コーナーなどに、単品のナッツやドライフルーツが置いてある事が多いです。
既製品のトレイルミックスだけでなく、自分の好きなものを選んで買うこともできます。
M&M’S
M&M’Sはマーブルチョコレートのようなチョコレート菓子です。
歩きながら食べることができる、手軽さが良かったです。
行動食として食べることが多く、バックパックのウェストハーネスのポッケットに入れていました。
粒状で表面がコーティングされているので、砕けていなければドロドロに溶ける心配がありません。
小分けもしやすく、1日あたりの分量が測りやすいので、食べすぎて途中でなくなる心配も少ないです。
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粉末ドリンク
粉末ドリンクを水に溶かすと簡単にソフトドリンクを作れます。
ペットボトルに入れて振るだけです。
1パック約500mlの水で作るように書かれていますが、味が濃いので1Lの水で作ると丁度よかったです。
1日1〜3パック使っていましたが、非常に軽いのであまり荷物になりません。
ゼロカロリーや低カロリーのものが多く、エネルギー源としては頼りないですが、嗜好品としてピッタリです。
コーヒーやレモンティー、レモネードなど色んな味があり、気分をリフレッシュさせることができます。
特に、スポーツドリンクタイプは、カリフォルニアなど気温が高いセクションでよく飲みました。
汗で失ったミネラルと水分を効率良く補給できるので、熱中症や脱水症状の予防に役立ちます。
ブルーベリー
ワシントンに入ると、たくさんのベリー系の果実がなっています。
少し小腹が空いたときに、立ち止まり食べていました。
ほどよい酸味と、自然の甘みが気分をリフレッシュしてくれます。
自然に生えているのでタダで食べれるのも嬉しいです。
トレイルから少し離れると、ものすごい数のベリーがなっていて、両手で持ちきれないほどの取れます。
私はしませんでしたが、大きなジップロックに入れていたハイカーもいました。
今回、唯一の現地調達の食材でした。
見つけるとついつい食べてしまいます。
ロングトレイルの山ごはん「ラーメンボム」
私が、毎日の晩ごはんで食べていたラーメンボムについて紹介します。
ラーメンボムは、インスタント麺とマッシュポテトを使った、炭水化物と炭水化物の夢のコラボレーションです。
毎日、多くのエネルギーを消費するハイカーによって生み出された、高カロリーレシピになります。
基本的は作り方は以下になります。
べんぞー流ラーメンボムの作り方
①インスタントラーメン、マッシュポテト1/4、ツナを用意
②300〜400mlのお湯を沸かしてる間にインスタントラーメンとマッシュポテトを容器にあける
③かき混ぜながらお湯を容器に注ぐ
④ツナを入れて完成マヨネーズやオリーブオイルを加えるとまろやかになりgood pic.twitter.com/ahzsUKdmdK
— べんぞー@PCTスルーハイカー (@benzo_yk) October 18, 2022
- ツヤやサラミなどの具材を入れて、タンパク質も一緒に取る
- マッシュポテトの分量を少なくして、水分を多めにしてクリーミーにする
- マヨネーズ、オリーブオイルを加えて、口当たりをまろやかにし、さらにカロリーを足す
毎日ラーメンボムを食べていたので、他のハイカーから「飽きないのか?」と言われてたこともあります。
ですが、ラーメンボムは一期一会です。
水やマッシュポテトの量、待ち時間、トッピングによって味が少しずつ変わります。
味の組み合わせは無限大、ロングトレイルを歩く際にはぜひお試しください。
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ハイキング中の食事のとり方
食事のとり方はそれぞれ違うので、正解・不正解はありません。
次に一例として、私のトレイルの食事のとり方と、不足してしまうエネルギーの対処法を紹介します。
朝ごはん
朝ごはんは、テントの片付けなどをして、歩き始める直前に食べる事が多かったです。
寒いときは先に、テントの中で食べるなど、その日の状況で決めてました。
火は使わず、エナジーバーやトレイルミックスなどの行動食を食べます。
目安は400kcalくらいです。
昼ごはん
昼ごはんは、大体1〜1.5時間くらいの休憩を取りました。
お昼ごはん朝ごはん同様に、火を使わないです。
主に次のようなものを食べていました。
- プロテイン(200kcal)
- トルティーヤ or クスクス(400〜500kcal)
- デザート(トレイルミックスやM&M’Sチョコなど少量)
お昼ごはんにクスクスを食べる場合は、事前にクスクスを水に浸しておきます。
クスクスは1時間以上、水に浸しておけば食べれるようになります。
水場で飲水を作ったときに、ついでに水に付けておくと、楽にクスクスを食べることができます。
晩ごはん
晩ごはんは、キャンプ地に着いて、テントを設営した後に食べる事が多かったです。
極稀ですが、夜に歩くこともあり、その時は17〜18時と早めに晩ごはんを食べて、その後数時間歩くこともありました。
晩ごはんは火を使います。
一日中、何かしら食べているので、なるべく胃に負担を与えないために温かい食事を取りました。
また、睡眠前に体を温めることで、しっかりを体を休めることを意識してます。
- プロテイン(200kcal)
- ラーメンボム(600〜700kcal)
- デザート(トレイルミックスやM&M’Sチョコなど少量)
火を使わない場合、バーナーやガス缶がいらないので荷物の軽量化ができます。
試しに何度かやりましたが、一日中冷たい食事だけだとひもじい気持ちになったので、晩ごはんだけは温かい食事を取るようにしました。
行動食
エナジーバーやトレイルミックス、スナック菓子など、行動食を約1時間おきに食べていました。
なるべく、空腹の時間を作らなによう、こまめに食べるのがポイントです。
エネルギー不足になると、集中力が切れやすく危ないです。
また、私はお腹が空くとイライラしてしまい、ハイキングを楽しめなかったので、こまめに食べていました。
午前に3〜4回、午後に4〜5回ほど行動食を食べます。
1回あたり、約200kcalが目安です。
行動食だけでなく、腰を下ろしてしっかり休憩しながら、トルティーヤやベーグル、菓子パンなど、手軽な食事も取ることがありました。
その日の体調や、トレイルの状況によって行動食を多く食べたり、休憩を取ったりします。
不足するエネルギーの対処法
概算になりますが、1日の摂取カロリーは、朝ごはん(400kcal)+昼ごはん(650kcal)+晩ごはん(850kcal)+行動食(200kcal×8回)で、合計3,500kcalです。
前述の通り、1日に必要なカロリーは最低でも3,700kcal以上なので、3,500kcalでは足りません。
では、どうするかと言うと、気合でなんとかするしかないと思っています。
正直、エネルギー不足に対する明確な解決策を見つけられませんでした。
補給地から次の補給地までが2〜3日と短い場合、荷物はまだ軽いです。
その時は、高カロリーな菓子パンなど食料を余分に持っても、気になる重さにはなりません。
しかし、4〜6日と長くなると、一気に厳しくなります。
私は、6日分食料を背負うのは、不快に感じるギリギリのラインでした。
そんな状態で、さらに荷物を増やそうとは思えませんでした。
補給直後の荷物が重い前半は、多くのエネルギーが必要なので食事を多めに食べるようにして、荷物が軽くなる後半は、必要になるエネルギーが少なくなるので我慢するなど、日によって食べる量を調整したこともあります。
また、補給直後はトルティーヤなどの重い食材から食べて荷物を軽くするなど、消費する食材の順番を工夫するのも有効です。
工夫することである程度、体の負担や気持ちを紛らわす事ができます。
ですが、エネルギーが足りた感覚はありませんでした。
十分なエネルギーを取るために大量の食料を背負うのは、フィジカルが強くないと難しいと感じ、私には厳しかったです。
まとめ
私がPCTを歩いたときのPCTの食事について紹介しました。
この記事で紹介したことは以下になります。
- ロングトレイルでの食料選びのポイント
- PCTでよく食べた食材
- 山ごはん「ラーメンボム」
- ハイキング中の食事のとり方
- 食材選びは、高カロリー・高タンパクでなるべく軽いものを選ぶ
- 不足した栄養素、エネルギーを補うために、町では栄養のある食事を食べる
- 持っていく食材だけではエネルギー不足になるので、食料の選び方や食事のとり方を工夫する必要がある
時には、食べ慣れた食材が売り切れていることもあります。
また、食料計画に失敗してトレイル中にエネルギー不足になることもあります。
これらは、自分で試行錯誤して乗り超えるしかありません。
食生活を気をつけることで、体調を崩すリスクが減り、ロングトレイルを歩き続ける事ができます。
本記事がこれからPCTを歩く人の参考になったら嬉しいです。